数年前、中国のアリババがアリペイで革命を起こし、韓国ではすでにキャッシュレス決済の比率がもうすぐ90%(※参照)を越えてきそうな現在。
※キャッシュレスビジョン平成30年4月経済産業省
遂にわたしたちの日本でも2018年、後発ながらPayPayが100億円キャンペーンを行い「PayPay祭り」社会現象が起きました。
インターネット、モバイルインターネットが普及した今、このような変革が昔よりも非常に早く世界に波及するようになりました。
マレーシアでもスマホアプリによるキャッシュレス決済がここ1年でも急速に伸びているように感じます。
2018年での状況をわたしが生活しているクアラルンプールで利用してみた、または実際店舗で見かけた肌感でお伝えしておきます。
スマホアプリ決済とは
最近レジの横などに見かけるようになりましたが、QRコード(2次元バーコード)の立て札が置いてあって、そのQRコードに対応したスマホアプリでQRコードを読み込むことで支払いする決済方法のことです。
QRコード決済には大きく二つの手法、消費者が店側が提示するQRコードをスキャンして支払う「静的コード」、消費者が提示するQRコードを店側がスキャンして支払う「動的コード」に大別される。前者は、商品数が少ない店舗や屋台などで利用されており、2018年4月1日からは1日当たりの上限額が設定された。日本でも、Alipay、WeChat Payの日本参入を始め、Origami Pay、LINE Pay、楽天ペイ、d払い、Amazon Pay、PayPayなどがあり、また個人間決済(割り勘など)で利用するサービスも登場している。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
https://ja.wikipedia.org/wiki/QRコード#主な用途
現在3強のサービス
マレーシアは中華系の人たちが人口の2割以上いてかなり影響力があるため、中国系の流れのサービスが多いです。
アリペイ(Alipay)

https://www.facebook.com/MalaysiaAlipay/
わたしの住んでいるところがクアラルンプールという外国人が多い地区だからか、レストラン、コンビニ、その他ショップで一番見かける気がします。
Alipayアプリはダウンロードできても中国の銀行口座がなければチャージできないようです。
マレーシア人でも中国の銀行口座を持ってないでしょうから、大陸からの中国人観光客向けに店舗が設置しているのでしょうか?
そしてこのあと紹介するTouch ‘n Goと業務提携をしたため、これ以上マレーシア国内向けでシェアを伸ばそうという感じではないのかなと想像します。
Alipay (Download on the App Store)
Alipay (GET IT ON Google Play)
Touch ‘n Go(タッチアンドゴー)

Touch ‘n Goの母体はCIMBグループというマレーシア第二位の銀行系グループで、高速道路料金の支払い、各種鉄道の支払いにも採用されていて、日本でいうとSuicaとETCがくっついたような強力なサービスです。
Touch ‘n GoカードはICカードで発展してきましたが、2017年に中国のアリババ(Alibaba)グループのアントフィナンシャル(Ant Financial)と業務提携し、2018年スマートフォンによるアプリ決済を開始しました。今後ますます攻勢をかけてくると予想されます。
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高速道路や電車以外ではコンビニでよく見かけますね。
尚、Touch ‘n Goのアプリは2018年12月現在AppStoreの国設定が日本では利用(ダウンロード)できませんでした。
Touch ‘n Go eWallet (Download on the App Store)
Touch ‘n Go eWallet (GET IT ON Google Play)
Fave

もともとGrouponのようなクーポンサービスとしても人気があったのが、スマホアプリ決済も加わりさらに勢いづいている感じです。
このFaveは他のスマホアプリ決済と違って、最大20%キャッシュバックで決済してくれるところ特徴です。
以前はクーポン画面を見せてレジで割引処理したり、事前購入として割引チケットを購入させたり手間がかかっていましたが、
FaveアプリでQRコード決済することで最大20%キャッシュバックされ、店舗側も手間が減り、利用者側も割引を受けられる仕組みです。
ただし、キャッシュバックは支払いをした店舗で再度支払う時にだけ利用でき、利用期限が3ヶ月先の月末までとなっています。
マッサージ、美容室などのビューティー系のショップや、レストランでよく見かけます。
Fave (Download on the App Store)
これからきそうなサービス
先ほど紹介した3サービス(アリペイ、Touch ‘n Go、Fave)に比べるとまだほとんど見かけないのですが、これは確実にきそうだなと思っています。
Grab(Grab Pay機能が含まれている)

https://www.grab.com/my/grabpay/
ライドシェア(タクシー)アプリの Grab が支払い機能を「Grab Pay」と称して、既存のGrabアプリ内でスマホアプリ決済を可能としました。
Grab Pay の強みはなんといってもすでにGrabアプリがマレーシアの多くの人々のスマホにインストールされていることです。
ライドシェア(タクシー)としてのGrabはマレーシア(クアラルンプール)の人々の日常に定着しています、ショッピングモールに行くとたくさんの人がスマホを片手にGrabアプリで車(タクシー)が来るのを待っているのを見かけます。
今年(2018年)には競合他社であったUberが東南アジアでの事業をGrabに売却し、いまはGrabが市場をほぼ独占しています。
また、Grabはフードデリバリー事業も力を入れていて、Grab Foodというサービスをこちらは別アプリとして提供しています。
Uberから買い取った事業はライドシェア事業だけではなく、フードデリバリー事業の「Uber Eats」も買い取っていて、それをうまく活かして非常に早く立ち上がっているように見えます。
フードデリバリー事業で先行する「Food Panda」を猛追していて、わたしの住んでいるエリアでは以前は Food Panda でしたがいまは Grab Food の方がいいレストランがたくさん参加していて、配達時間も正確です。
ちなみに実は Grab の筆頭株主はあの孫正義さんのソフトバンクです(2018年時点)。
さらにちなみに、アリペイのアリババグループの筆頭株主もソフトバンク(2018年時点)で、ほんとに孫さんはすごいなと思います。
Grab App (Download on the App Store)
Grab App (GET IT ON Google Play)
まとめ
2018年、クアラルンプール近郊での肌感でお伝えしましたが、店舗には各社のQRコードが提示されているのを見かけるのですが、
実際スマホアプリで決済しているひとはあまりみかけません。。
店舗への導入は着々と進んでいるものの、利用者側の認知、実際の利用はまだこれからの状況です。
しかし、この勢いは止まることなく加速してきっと来年には状況が変わってくると思います。
日本ではPayPayが先行してスタートした会社を出し抜いて大々的な「100億円キャンペーン」で勝負を仕掛けてきましたが、
マレーシアではどうでしょう?
すでに公共交通料金支払で圧倒的なシェアを握る「Touch ‘n Go」が今のところ優勢、そしてライドシェアで圧倒的なシェアを握るGrabが「Grab Pay」でどこまで食い込めるのか、クーポンサービスと組み合わせる独自のポジション取りでFaveはどこまで伸ばすことができるのか注目です。
スマホアプリ決済はまだ始まったばかり、これから各社の熾烈な利用者獲得競争が激化してくることでしょう、PayPayの100億円キャンペーンのような奇策はでてくるでしょうか?注目していきたいと思います。
また折を見て状況をアップデートしていきます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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