マレーシアで一番高いビルになるThe Exchange 106

これまでマレーシアで高いビルといえば「ペトロナスツインタワー」(Petronas Twin towers)でしたが、
2019年完成が予定される「The Exchange 106」が新しくマレーシアで最も高いビルとなります。

その建築現場を見に行ってきました。（2019年1月）
見てきた感想は「無謀に大きすぎるのでは？」です。
詳細は以下をご覧ください。

The Exchange 106

ペトロナスツインタワーより40m高く、フロア数も18フロア多く、これはマレーシアでは1番、東南アジアでも最も高くなります。

ペトロナスツインタワー88階、451.9m
The Exchange 106　106階、492.3m

さすがに高い、周囲に高い建物がないので余計に圧倒的な存在感。

ちなみに東京スカイツリーが634mですが自立型電波塔なので可能な超高層建築物ですが、
高層ビルとしての日本ベスト3は以下です。（2018年）

1. あべのハルカス　60階、300m
2. 横浜ランドマークタワー　70階、296m
3. りんくうゲートタワービル　56階、256.1m

The Exchange 106 は日本で一番高いあべのハルカスの1.6倍ありますね。
いくら高い技術レベルを誇る日本企業でも、やはり地震・災害の多い日本ではこのような高いビルは難しいのでしょうか。

場所はクアラルンプールの中心地KLCCの右下側(南東)に少し行ったところ、鉄道MRTの「Tun Lazak Exchange(TRX)」駅にあります。
「Tun Lazak Exchange(TRX)」駅はクアラルンプールの観光中心地「Bukit Bintang」(ブキッビンタン)の隣の駅で、そんな便利な場所に広大な土地を開発できるマレーシアはやはり開発途上国ですね。

駅は地下にあるのですが、まだビルがオープンしてないため人気はまばらでした。

地上に出るととにかく周りは工事現場。

そして駅から出るとどーんと目に入ってくる巨大ビル The Exchange 106 。

Tun Razak Exchange という国際金融地区

The Exchange 106 が立つ Tun Razak Exchange(TRX)はマレーシア初の国際金融地区として開発されています。

Tun Razak Exchange

trx.my

 

3 Pockets

Tun Razak Exchange

https://trx.my

TRX is an integrated 70-acre development that will be KL's new CBD and Malaysia's International Financial District.

金融センター

パートナー企業として

• 香港のHSBC
• プルデンシャル生命保険
• Affin Bank

などが金融機関として参加しているようです。
Affin Bankというのはマレーシアの銀行のようですが、街中で見たことはありませんね。

ライフスタイルエリア

The Exchange 106ビルから遅れて2020年、2021年にライフスタイルエリアが完成するとされています。

TRXとBukit Bintangには歩行者専用道路や高速道路のジャンクションが作られ、周辺エリアとの行き来を活発にできるように動線が作られる予定とのこと。
その中心にあるのがショッピングモール(The Exchange Mall)で、屋上には広く緑豊かな公園(TRX Central Park)があります。

TRXの課題

2018年政権交代とともに資金繰り、テナントの賃料が高すぎる、完成がすでにだいぶ遅れているなどのニュースが度々報じられています。

TRXの賃貸課題 – The Star ONLINE(Leasing challenge for TRX)
https://www.thestar.com.my/business/business-news/2018/09/22/leasing-challenge-for-trx/

TRXとThe Exchange 106まだ造ってるの？ – WORLD OF BUZZ(Are TRX & The Exchange 106 Still Being Built?)
https://www.worldofbuzz.com/are-trx-the-exchange-106-still-being-built-heres-what-ph-is-going-to-do/

最後に

マレーシアの巨大金融センターとして建設されているTRXですが、素人目には無謀に大きすぎるのでは？
と思ってしまいます。
シンガポールのような金融強国としてのポジションを狙っているのかもしれませんが、今のマレーシアの成長スピードでこんな巨大なサイズの施設を造ってテナントは本当に埋まるのか？
そして、金融センターにショッピングモールを併設していますが、クアラルンプールにはもうショッピングモールは供給過剰に見えますし、お決まりの高級コンドミニアムが作られると思うのですが、高級コンドミニアムは明らかに供給過剰でクアラルンプール、その周辺には閑散としている高層コンドミニアムがあちこちに見受けられます、ジョホールバルはもっと閑散としていると聞きます。

さてさて、わたしは外国人として他人事として見ていられますが、マレーシア人の人たちはどのように見ているのでしょうか。
建設は止まらずに進むようなのでこの先の動向は引き続きチェックしていきたいと思います。

それは今日はこんなところで。

最後まで読んでいただきありがとうございました。